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2005年02月22日 Real, 計画・目的・行動

買いたい気分にさせる50の作戦

谷口 正和 (著)

顧客心理を揺さぶる気分の演出学という帯がついていますが、マーケティングの特に感情論を扱った本です。

さてマーケティング本をなぜ自己探求な当サイトで扱うのかというと、ひとつめは、今の個人重視の社会で個人のアピール方法をマーケティング論から学ぶのは非常に理にかなっているということ。ふたつ目は自我の確立において、世の中の消費活動に冷静になる視点を持つということ。つまり日本はマーケティング活動の高レベル化に伴い、本当に欲望を喚起されやすい社会になっています。自分が必要ないものまで必要だと感じてしまう消費活動は、つまるところ余計な労働と収入を別途用立てる必要がでてくる。それが時間とお金の無駄にならないでもないというデメリットから脱却を意識することも大切(当サイトのようなコンセプトにおいては)だと思うからです。


■マーケティングに学ぶコミュニケーション
いかに売り手がどのような思考を持って戦略を立てているのかを知る事は、自衛手段でもあるし、自己戦略にもなり一石二鳥です。
それをうまく活用できたときは、どちらにころんでも自分にメリットが享受されると思います。そしてマーケティングはつまるところコミュニケーション学に通じますので、相手に気になって考えるという基本姿勢は、社会生活を普通におくる際にもとてもいい勉強になると思います。

この本は、マーケティングにおける、理論戦略ではなく、もっと感情的な側面に的を絞って50の項目でわかりやすく書いてあります。
こんな構成からもマーケティング的に考えられたうまい企画であるとも言えますね。

■気分の演出学
この本のサブタイトル的なこの言葉は、演出。つまり自分を商品をサービスをどのように伝えるかということです。
「雰囲気」という言葉にも「気」という文字が出てきますが、この「気」とはなんでしょうか。
人はどんな理屈や説得を聞いてそれに成否を見出しても、最終的には感情論で決定するという動向もあります。つまり「気」がいい方がいいのであって、理屈や論理がどっちにころんでも「気」が悪ければそれは「NO」です。
それが人ということではないでしょうか。

だから「気」がよく感じる方法、=演出を考えるということが大切になります。

■嘘なのか演出なのか
ただし「気」というものは非常に敏感です。
それは理論ではなく、人の本能的な感覚能力の一部だからです。
すばらしい気の演出が完成しても、そこに「嘘」があると人は敏感に反応します。そこが「理論が正しい」=「正しい」といった「正論」で割り切れない不思議な部分です。
例えばこのような本で演出方法を学んで、それに加えて素直な自分を演出するには、自分の本当の部分を知る必要もあります。
自分の素直な部分を感情的に演出できることが、セルフクエストで最もスマートな到達点かもしれません。

■思い、期待、愛、雰囲気、そして欲求
現代マーケティングは一種の心理学です。
優秀なマーケターは、理論武装もさることながら、心理学を学習して、人の気をひきつけるテクニックを持っています。
そこに自分達も引き寄せられ、商品を選択していることと思います。
ほとんどの消費活動においては、そのような数種類の中から選択するという活動をしていると思います。それに加えて、必要ないところに欲求を喚起され、「なるほど、それはいいね」と思わされる仕組みがあり、そこから経済が発展していきます。
「必要ないものから必要を生み出せ」というのがマーケターの基本です。「エスキモーに氷を売るには」といった本もあるくらいです。そう氷には不自由しないエスキモーにどうやって自分の氷を売るか。そこの氷と自分の氷にどのような違いがあり、自分の氷をお金を出してまで選択してもらった後にはどのようなメリットがあるのか。そんなことを日夜考えつづけています。そしてあなたも自分の仕事で少なくとも同じようなことを考えなければならないことも多々あると思います。

消費活動は気分いいです。
しかし自我が確立すると消費活動も違った側面を帯びてくるかもしれません。
消費活動は資産を削ります。
しかし新しい消費活動は資産を削らないかもしれません。

マーケティングを勉強するということは、生活を向上させる知恵がたくさん含まれています。

■■■ この本のセルフクエスト(自己探求)における視点 ■■■
自己防衛という視点と、自己アピールという2つの視点があると書きましたが、自己アピールという側面で言うと、自己探求をして、自分のブランディングが出来上がってきた。そしてそれをどのように文面化して伝えるか。
その段階になると、このような気分の演出というのは素敵かもしれません。

さらにプロっぽくなるかもしれませんし、自分を気分良く見せるテクニックは最終的には必要になります。
堅物でまじめで、面白みにかけて、と、本来はすばらしいものを持ち合わせている自分だけど、エンターテイナーではない自分はどうしても華やかな他人と比べると見劣りがするということはよくあることです。
そこで自己嫌悪な気分になると、他人にもその嫌悪感が伝わります。
それをうまく演出でカバーするにはどうすればいいのかというテクニックがこの本には詰まっていると思います。

まじめで面白みに欠ける自分だけど、嘘の無い素直な範疇で、気分よく見せる方法は??自分ブランドを書き出したけど、伝える方法は??

自己防衛な視点に関しては、ロハスなライフスタイルを作り出す基本は、自我の確立にあります。世の中の奴隷にならずに、如何に自分のライフスタイルを作り上げるのか。それは他人のオススメに心を奪われているのではなく、自分で必要なものを見極めるテクニックにあると思います。
そこでマーケティングを学習することは、そのような商魂テクニックに心奪われる前にそれを見抜くことも気分いいものです。

これからは「本物」の時代といわれています。
本物とは何か。それはやっぱり本当に必要なものであり、本当に誠意によって生み出されたものであると思います。それらにうまく反応して、それ以外のマーケティングテクニックで売り出されているものには反応しないというスタンスはとてもロハス的であり、現代的になっていくと思われます。

Posted by syn at 2005年02月22日 16:58


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