2004年12月29日 Real, 計画・目的・行動

エコロジー幻想

武田 邦彦

この本の正式タイトルは、「日本社会を不幸にするエコロジー幻想―「環境にやさしい」が環境を破壊する」といういささかネガティブなタイトルだ。
しかし、善意を持ってない環境論がすでに露呈され、ここでさらに環境問題も本質的なものにしていかないとヤバイという状況である。

でもそんな硬いことじゃなくても、もっと本質的に追求したほうがキモチいいという観点で話は進む。


■間違った「善」

エコロジーでない近代科学、さらにエコロジーを詠っているものの矛盾。それらの事例を多く集め、作者なりのエコロジー=環境配慮・人の自然な営みを説いている。
先日エコプロダクツ2004というエコロジー関連企業の見本市に行ってきた。環境に配慮した技術や製品の展示会だが、なかなか活況をあびており出展ブースの数も大変多かった。それだけ皆環境に配慮した意識を持っているものと思うはずだったが、帰宅の途につくとどこか空しさが残っていたのも正直なところ。
まぁ、一度にあれだけたくさんの「エコ」を見せられると、もうエコいっぱい!な気分にでもなるんだろうか。
それは間違ったエコロジーというこの本の章でも述べられているが、展示会場現時でそのときそれが科学的根拠がどうだとか言う前に、直感的に「本当にエコ?」な気分にさせられる。

そう、今の通常の消費社会とどこが違うのか?

それが、この本では、様々な根拠を掲載し説明してくれている。

でも、もしあなたがエコロジーや環境に配慮したいという美しい意識があるのであれば、それをムダにしないためにも、こういった負の知識が最初に必要なのではないかと思う。間違った善をしてしまわないためにも、無知ではいけない。
「冷凍食品」「空中生活(マンション)」「田舎暮らし」「省エネ」「太陽電池」「グリーン購入」「環境にやさしい」「抗菌」「リサイクル」
こんなキーワードも一歩間違えば「悪」となり「エゴ」となる。せっかく良心でそれを利用したり購入したりする善意が「悪」にならないようにするにはどうすればいいのか。そんな視点を大切にすべきだと思う。さらにそういう教育をして欲しいとも思う。
ただ真のエコは、経済活動に支障をきたす側面があるので、企業や国家をそれを教育することは無いだろう。

今すでに持っているものを長く使う。捨てない。修理する。そんなことを企業が推奨するには勇気がいる。


■この本はとても奥が深い

エコロジーを切り口に説いていますが、結局はそのスタイルや方法論でなく、個人の気持ち、意識のありよう、そして時間や活動(仕事)の取り組み方がエコロジーになると、物質面や環境面にも好影響する。
それが真のエコロジーであるというところに持っていかれます。
例えば時間の流れ方が意識によってスピードが変わるということ、盗まれている時間と自分の時間があること。「興味を持つ」「したいと思う」そして「満足する」この意思の流れと行動のシンクロは、当セルフクエストでも確認できるところです。
そこから「感動」という感情を増やし、質を上げる。そのための視点は、最近のロハスという言葉から関連付けられている「持続性」という観点につながります。持続性限界点を超えて搾取すると全てが壊れます。人はこの限界点をいくつも越えようとします。それは資本主義社会が右肩上がりを前提としているので、自然的に限界値を超えてもお構いなしになるのはエゴとして当然です。

でも消費活動の末端は我々庶民であり、我々が勤めている企業です。だから、買いたくないものにすればそれらは価値の無いものとして減量されていくでしょう。その観点をこの本でも述べられていますが、結構感動的に書かれてあります。癒されて、感謝して、そう、いい気分になる本です。

冒頭に書いた、正式タイトルからは察しもつかない、感動心が湧いていきます。そこで学習した間違ったエコをしないような意識を持つこと。これは地球や環境のためではなく、まずあなた自身の体と心の問題として取り組めば、それがエゴであってもやがてエコに変わっていくから、取り組みやすいと思います。


■目次

序章 あまりに皮肉な「最も幸福な環境」
第1章 部分的には正しく全体では間違っているエコロジー
第2章 「環境にやさしい生活」の科学的な間違い
第3章 「目に見えるもの」より「目に見えないもの」を考える
第4章 自己満足でない「感動のある環境」で生活する
第5章 日本復活のカギを握る"エコロジー"発想


アマゾンでの評価が低いのは、なぜだろうと思う。多分環境に配慮してきた意識ある人が、それを間違いだとでも言われたのだろうか。多分そう思う。
この本は3年前に書かれたものであるが、それからどれほど進歩したのだろうか。技術よりまず意識。退化はしていないと信じている。

Posted by syn at 2004年12月29日 00:04


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└ Tracked on 2004年12月30日 19:17

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└ Tracked on 2005年01月23日 14:44
◆コメント

トラックバックありがとうございました。

エコとは何か考えさせられる本ですよね。
僕もこの本が発売された当初タイトルからみて敬遠してしまいました。

読んだらホントにエコロジーの考え方が変わりました。

容器リサイクル法や自動車リサイクル法が施行されているどんどんエコといえないリサイクルが始まっているのが残念ですね。

└ Posted by: まな板のサカナ at 2005年01月06日 23:07

はじめまして
容器リサイクルについて新しい提案もしています。循環型レジ袋(持続可能なレジ袋)
これがほんとに良いとは思いませんが持続可能な国を創って行く事と活動しています。
宇宙の自然エネルギーを最大限活用して・・・

└ Posted by: pdcbiop at 2006年01月29日 11:21
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